★★★ 子供の坐薬のはなし ★★★
 

【 坐薬とは? 】
 坐薬は肛門から入れることにより直腸から吸収されて全身に効き目をあらわすくすりです。熱さまし、吐き気止め、けいれん止めなど坐薬には様々な種類があります。
熱さまし ・・・・・・アンヒバ坐
吐き気止め・・・・・・ナウゼリン坐
けいれん止め・・・・・ダイアップ坐        など

【 坐薬の使い方 】
@ 坐薬を包装から取り出し、後部をガーゼまたはティッシュでつまみます。
A とがったほうから肛門内に入れて4〜5秒くらい押さえておいてください。
★坐薬の先を水でぬらすかオリーブ油をつけると無理なく入ります。
★1回に2/3本などの指示の場合は清潔なナイフ等でフィルムごと切り、フィルムをはがして切り口の反対側から入れてください。

【 坐薬の効き目はどれくらいあるか? 】
 坐薬を入れてから効果を現すまでの時間は、坐薬の種類、使用量、年齢、症状などによって異なります。小児の熱さましの坐薬の場合、使用後20〜30分で効果が現れ、4時間程度持続します。したがって少なくとも4〜5時間以上のあいだをあけて使用してください。

【 入れた坐薬が出てしまったらどうするか? 】
 坐薬を入れてすぐに出てしまった場合や、便と一緒に固形の坐薬が出てきてしまった場合はもう一度入れてもかまいません。しかし10分以上たって液状のものが出てきた場合にはくすりが吸収されていますので、新たに坐薬は使わず様子を見たほうがよいでしょう。

【 坐薬はどのくらい使えるか? 】
 坐薬は冷蔵庫に保管すれば1年くらいは保存できます。

【 熱さましの坐薬を使うめやす 】
 熱さましの坐薬は熱が38.5℃以上あり、お子さんがつらそうなら使用してください。高熱でも元気に見えれば坐薬は使用せず、ヒエピタなどで冷やすだけでよいでしょう。

【 けいれん止めの坐薬の使い方 】
 熱性けいれんは体温が上がるときにおこりやすいので、熱が37.5℃を超えたらできるだけ早くけいれん止めを使用してください。さらに38℃以上の熱が続く場合、8時間後にもう一度だけけいれん止めを使用してください。その後は熱が続いてもけいれん止めを使用する必要はありません。

【 2種類の坐薬を同時に使ってもいいか? 】
 2種類の坐薬を同時に使用するとくすりの吸収が悪くなる事があります。できるだけ同時に使用することは避け、少なくとも30分以上あいだをあけるようにしてください。

【 けいれん止めと熱さましの坐薬の使い方 】
 熱が37.5℃を超えたらまず先にけいれん止めを使用し、解熱剤を併用する場合は30分以上あけて使用してください。

【吐き気止めと熱さましの坐薬の使い方 】

 吐き気止めを先に使用し、30分あけて熱さましを使用する方がお薬の吸収に影響が少ないと言われています。が、熱性けいれんの既往があるお子さんの場合は熱さましを優先するほうがよいでしょう。


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