お子さんの読み聞かせには、「ももたろう」 じゃあ、大人には?
昔むかし、はな毛村にお爺さんとお婆さんが住んでいました。ある日、お婆さんは川へ洗濯に、お爺さんも川へ洗濯に行こうとします。お婆さんは、「おみゃあまで川へ来たら、誰が山へしば刈りに行くんじゃ、ボケッ!」 と怒鳴りましたがお爺さんは、「三歩下がって、婆の影を踏まずについて行くから、オレも連れてって」 と頼みました。お婆さんは、しょうが無くお爺さんと一緒に川へ行きました。すると、川上から どえらけにゃあ大きな桃が、どんぶらこ どんぶらこと流れて来ました。お爺さんとお婆さんは、桃を拾うと家に持って帰り、さっそく包丁で切る事にしました。お婆さんが桃を切ろうとすると、横からお爺さんが 「オレが切ったるで」 と出しゃばります。お婆さんは 「黙っとれ、ハゲじじい!わしがやるであっち行けっ!」 と言いましたが、お爺さんは 「何の事あらず!オレがやったるって」 と言い、お互いに譲ろうとしません。結局二人は、結婚式のケーキカットの様に二人で包丁を持ち、桃をパーンと割ると、何と中から赤ん坊が出て来ました。その赤ん坊は元気な、元気な男の子・・・と思ったら、何かが違うのです。二人があまりにも勢い良く桃に包丁を入れたので、そのはずみで赤ん坊のおチンピーまで一緒に切り落としてしまいました。しかし、不幸中の幸いで赤ん坊のお股の中心に包丁の切れ目が スパッと入り、見事女の子になっていたのです。お爺さんとお婆さんは、この赤ん坊を 「桃から生まれた りんごちゃん」と呼び、大切に育てましたとさ。・・・おしまい。
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