肛門の痛み(2)
前回は、肛門の痛みのうち、裂肛(いわゆる切れ痔)についてお話しました。今回は血栓性外痔核(いぼ痔の一種)についてお話しします。
 痔核(いわゆるいぼ痔)については、回を改めて詳しくお話しする予定ですが、今回は簡単に説明します。血液の流れが停滞して腫れたのが痔核(いわゆるいぼ痔)です。このため、痔核の中身は、血液が主体です。痔核のうち、肛門の内に出来たのが、内痔核と言います。肛門の外に出来たのが、外痔核です。
 では、血栓性外痔核とは何でしょうか。さきほども述べたように、痔核の主体は血液です。この血液が固まって出来た物が、血栓です。よく、手には血豆が出来ますね。これも血栓です。血栓性外痔核とは、肛門の外に出来た血豆です。
 血栓性外痔核は、肛門に青黒い腫瘤てして見ることが出来ます。(実際には自分の肛門を見るのは難しいですが)症状は、肛門痛です。出血することはありません。また、触ると、痛みが増します。
 治療ですが、このまま様子をみても3〜4日で痛みが引くことが多いです。時には、局所麻酔にて血栓を取り除くことをする場合もあります。また、血栓で出来た腫瘤も1〜2週間で自然に吸収されます。このように言うと、肛門が痛いときはしばらく様子を見た方がいいやと思われる方もおられるかもしれませんが、他の病気で肛門が痛いときには、病気を悪化させる可能性があります。自己診断が確かでない場合には、早めに肛門科に受診してください。

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