過去の遺物  ご覧のページは迷作全集 (眠っとりゃあ!森の美女) です。


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っとりゃあ!森の美女

 

 

第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 第六話 第七話 第八話 第九話

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 【 第一話 】

むかし、昔 木暮憲という王様が治める『茶わん王国』がありました。長い間子宝に恵まれなかったキグレ(サーカスじゃないよ)王の所に、可愛いお姫様が生まれたのです。一番初めの子なので、『いっちゃん姫』 と名付けられました。次の日、隣りの『せんべい王国』を治めるカタヤキ王は、息子のともっぺ王子を連れて、お祝いに駆け付けました。「何とめでたい事じゃ。いっちゃん姫が大きくなったら、ともっぺ王子と結婚させよう」 と言いました。同じく三人の妖精達も、お祝いに来ました。いったいどんな妖精が来たのかな?よい子の皆さん、今日はここまでですよ。続きを楽しみに、おやすみなさい              つづく・・・

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 【 第二話 】

いっちゃん姫の誕生祝いに来た三人の妖精たち・・・最初に来たのが、滋賀のトットロリン妖精で、「可愛い姫のため、私は琵琶湖の水をプレゼントしましょう」 と言いました。す ると、タッチの差で遅れた第二の妖精、東郷町のポコ妖精は、「どうやって琵琶湖の水を運ぶんだ!?」 と突っ込みました。でもトットロリン妖精は涼しい顔で、「はい、今なら琵琶湖の水10ℓ、ご注文の方にもれなく鮒寿司100gをお付けします。限定100組限り!!ご注文は今すぐお電話で、フリーダイヤル0120・・・」 と営業を始めるではありませんか。ポコ妖精は負けじと、「それなら私は、クレオパトラもうらやむ、このフサフサ、ボーボーの黒髪を贈りましょう」 と言い返します。とその時、ようやく到着した ちょっと酒臭い三番目の妖精が 「何がクレオパトラじゃ!」 とポコ妖精に文句を言いました。そう、三番目の妖精とは、あの お祭り妖精だったのです。その声に振り向いたポコ妖精は、「ふん、お祭り妖精か、あんたって とても妖精とは思えん、低くてドスの利いた声だでいかんわ」 と言うと、お祭り妖精は 「やかましい、東郷のオババ!」と暴言を吐く始末。それを見ていたトットロリン妖精は、「じゃあ、お祭り妖精は何をプレゼントするつもり?」 と聞きました。お祭り妖精が答えようとした時、新たなる人物が・・・さあ、どんな人が来たのでしょう。  次回へ

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 【 第三話 】

お祭り妖精が贈り物をしようとした時、不快な笑い声と共に魔女のスーが姿を現しました。 「あんたら私を誰だと思っとんの、管理人のスーだよ!ヒャッヒャッヒャッ・・・ この私をお祝いの席に招かんなんて、いかんだらぁ!?」 と怒りました。続けてスーは、「ほんでも贈り物はしたるわな、私も大人だで。いっちゃん姫は16歳の誕生日に、栗のイガケツにくすがって死ぬんじゃ、ヒャッヒャッヒャア〜」 と品の無い笑い声と呪いの言葉を残し、消え去りました。みんながあわてる中、お祭り妖精が 「まだ私のプレゼントが残っとるがね。スーの呪いは消せんけど、軽くする事はできるで。姫は、ただ眠っとるだけで、愛する人がキスすりゃあ、目が覚める様にしたるで、安心しやあ」 と言いました。 いっちゃん姫を守るため、キグレ王は国中の栗の木を切らせ、そして不本意ながらも姫を三人の中年妖精たちに預けました。 妖精たちは森の奥深くで、姫を育てました。さあ、いっちゃん姫は無事に16歳の誕生日を迎えられるのでしょうか。    次回へ

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 【 第四話 】

いっちゃん姫は三人の妖精たちに、それなりに育てられ16歳の誕生日を迎えました。その日の夕方一人で散歩していた姫は、かすかに漂う牛ふんの臭いにつられ、森の奥へと入って行きます。そこには、肥料の牛ふんを山の様に積み、農作業にいそしむ田耕作がおりました。姫が田耕作に話かけようと近づいた途端、何と いっちゃん姫は、牛ふんを踏んづけ足をすべらせてしまいました。その上運悪く姫が尻もちをついた時、地面に転がっていた栗のイガがケツにくすがったのです。確かキグレ王は国中の栗の木を切らせたはずですが、森の奥深く住んでいた田耕作は、この事を知らず栗の木をそのままにしていたのです。栗のイガをケツに刺したまま、いっちゃん姫は、その場に倒れてしまいました。姫を捜していた三人の妖精たちは、その姿を見て 「くさっ!牛ふん踏んどるでいかんが!」 「ケツにイガなんか刺しやがって、ボケッ!」 とボロくそ言いながらも、田耕作のリヤカ−を借りて、姫をお城に運びベッドに寝かせました。一方、いっちゃん姫の災難を聞いた、せんべい王国のともっぺ王子は 「姫を救えるのは僕しかいない」 と、お城へ向かう決心をしました。すると、ともっぺ王子の父 カタヤキ王が、「これを持って行くが良い」 とある物を差し出しました。さて、カタヤキ王はともっぺ王子に何を持たせたのでしょう。  つづく

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 【 第五話 】

カタヤキ王が息子のともっぺ王子に持たせた物とは、今 せんべい王国で売れ筋NO.1の 「一斗缶入りのわれせん」でした。カタヤキ王は、「お城へ行く途中、きっとあの魔女スーが待ち伏せしておるだろう。私の調査によると、魔女スーの弱点はただ一つ、食い物に弱いのじゃ。スーに襲われそうになった時は、この割れせんをばらまいて自分の身を守るんだぞ」 とともっぺ王子に言いました。一斗缶を抱えて、ともっぺ王子が走り出すと、お城の手前で予想通り、魔女スーが現れました。スーは 「こしゃくな王子め、お前をお城に行かせて成るもんか!おい、ともっぺ王子 見るがいい。私が手に持っているのは “my箸” だ。いつでもどこでも食える様、持ち歩いているのさ。しかも、これはただの箸では 無い。私がこのmy箸を振り降ろすと、世にも恐ろしい “火を噴くトカゲ” が出て来て、お前を焼き殺すのだ、ヒャッ、ヒャッ、ヒャッ・・・」 と例のばば臭い笑い声を上げたのです。と同時にスーはmy箸をビュン!!と振り降ろしました。危うし、ともっぺ王子!!              次回へつづく

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 【 第六話 】

魔女スーが自慢のmy箸を振り降ろした瞬間、ボワッと白い煙が立ち上がりました。煙の中から出て来たのは、世にも恐ろしいけもの・・・では無く、アホ面の はな毛でした。はな毛は、「ねえ様、呼んだ〜あ?ブリッ!」 とオナラを一発かましながら、嬉しそうに立っています。スーは、「はぁ〜!?誰もあんたなんか呼んどらせんが!」 と激しい口調で言いましたが、はな毛は 「うそこいていかんて。あんた今、わしを呼んだがや、ブリッ!」 とまた一発かましながら言いました。スーはイラ立ちを隠そうともせず、「あんたなぁ、人の話はよう聞けよ。私は火を噴くトカゲと言ったんだでな。わかっとる?火を噴くトカゲだよ、をこく はな毛じゃな いでね・・・って、私は森のカラスか!」 と自分で突っ込みを入れ、ブチ切れました。それを聞いた、はな毛は、「ほんでもよ〜、わしもここで出て来んと出番があ〜せんがや。わしゃ原作者だぞ、こらっ!」 と抗議しましたが、スーの怒りは収まりません。スーはなおも 「何が原作者だ。だいたい、あの三人の妖精は何やねん?あんな とうの立った妖精なんか、おらすか!」 と吐き捨てる様に言いました。しかし、はな毛も負けてはいません。 「何こいとる、たあけ!人材不足なんだで、あの三人で手を打っとかなしょうがね〜だろ」 と言い返しました。ともっぺ王子そっちのけで、見苦しい姉妹ゲンカをする二人・・・それを見ていた ともっぺ王子は 「よし今だ!」 と、スーとはな毛目がけて、一斗缶の割れせんをバラ撒きました。果たして、ともっぺ王子は二人から逃れる事ができるでしょうか。              つづく

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 【 第七話 】

レベルの低い言い争いをする魔女スーと、はな毛の足元に ともっぺ王子は、割れせんをバラ撒きました。それを目ざとく見つけたスーは、my箸でせんべいを拾い、ものすごい勢いで次から次へと口に入れました。「バリッボリ、ボリ・・・あっ、イケてるじゃん、この割れせん。ちょっと はな毛、あんたも食べりん」 と言いつつ はな毛を見ると、すでに はな毛は座り込んで割れせんを食べており、「うまいがな!」 を連発していました。スーも負けじと、ボリ、ボリ・・・そのすきに、ともっぺ王子は易々とお城に入る事ができました。そしていよいよ、いっちゃん姫が眠るベッドへと向かった時、後ろからどさくさに紛れて入って来たのが、自称日本一所帯染みた高校生、ス−パードラゴン、稲葉さんちのミッキ〜さん、八百屋のやっちゃんの四人でした。四人はスケベ根性丸出しで、「どんな姫か、オレたちにも見せてくれん?」 と頼むので、仕方なく ともっぺ王子は四人衆と共に、いっちゃん姫をのぞき込みました。すると全員が 「う〜ん・・・」 とうなり、首をかしげました。みんなは、どうして首をかしげたのでしょう。        次回へ

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 【 第八話 】

いっちゃん姫を見た ともっぺ王子と四人衆は、一旦ベッドから離れ会議を始めました。まず ともっぺ王子が、「あのう、姫は16歳だと聞いて来たんですが、皆さんどう思われますか?」 と重い口を開きました。すると、スーパードラゴンが 「僕も10代なんだけど、姫はどっからどう見ても・・・」 と遠慮がちに言いました。次に、やっぱり10代の日本一所帯染みた高校生も、「わしも、年齢の割には老けとるけどよ〜、あそこまでじゃないで」 と言います。稲葉さんちのミッキ〜さんも 「ありゃ、30超えとるで。それに何かムダ毛が多かったと思わん?脇毛なんかボーボーだったがや」 と指摘しました。最後に、八百屋のやっちゃんが 「皆さん、いろいろとご不満もございましょうが、ここは人助けと言うことで ともっぺ王子、がまんしてチューしたりゃあ。ほんで姫が起き上がる前に、みんなで逃げりゃええがや」 と説得しました。 「人助け」 と聞いて、渋々うなずいた ともっぺ王子は、四人衆に付き添われ、再びベッドで眠る いっちゃん姫の顔を見ました。ところが、その瞬間 ともっぺ王子と四人衆は完全に凍りつきました。全員が数秒間金縛りにあった後、われ先にと逃げ出しました。いったい何がおきたのでし ょう。 ・・・・・・次回、いよいよ最終回

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 【 第九話 】

とおっぺ王子と四人衆が再び いっちゃん姫の所に行くと、眠っていたのはいっちゃん姫では無く、何と タニタ姫だったのです。賞味期限ギリギリで、ムダ毛ボーボーの いっちゃん姫でも、いっぱいいっぱいだと言うのに、今度は ともっぺ王子の母親以上、もしかすると祖母に近い年齢と思われるタニタ姫が眠っていたのですから、みんな驚くのも無理はありません。われ先に逃げようと大騒ぎをしている時、あの長老 山田の案山子が入って来ました。案山子が 「若い衆、何を騒いでおるのじゃ」 と尋ねるので、みんな事情を説明しました。すると案山子は、自らタニタ姫を見にベッドへと向かいました。そして、タニタ姫を見た途端、くるっと背中を向け 「くっくっく・・・これは・・・くっくっく、ふっふっふ」 と肩を震わせました。案山子は 「あっ、いや失礼。しかしこの姫が16歳とはのう、私も久し振りに笑わせてもらったぞ。だが、ここは人道的立場から、誰かがタニタ姫にキスをしてやらねばいかん。まあ公平に、じゃんけんで決めるが良かろう」 と提案しました。王子と四人衆は、長老の意見に従わざるを得ません。山田の案山子は 「では、私の掛け声と共にじゃんけんをするのじゃ、よいな?はい、最初はグー、高木はブー、なんちゃって」  「長老!!」 とみんなが怒ると案山子は 「すまん、すまん、ジョークじゃ」 と言い、仕切り直します。最初はグー、いんちゃんホイ、ホイッ!と男達は真剣にじゃんけんを始めましたが、いつまで経っても勝負がつきません。と言うのは、男達はじゃんけんをしながら考えていたのです。一刻も早く勝ち抜けたいのはやまやまだが、勝者の陰に敗者ありで、自分が勝てば誰かが犠牲になる。さりとて、負ければあのタニタ姫にチューをしなくてはいけない。それならば、ずっと合いこを続ければいいのだと・・・男達の気持ちは一緒でした。いんちゃんホイ、ホイホイッ!と全員がグーを出し続けていたのです。その壮絶な戦いの中、熱気でふと目を覚ましたタニタ姫は、眠ったふりをして生贄の男を待ち続けました。しかし、延々と続くジャンケンにとうとうシビレを切らし、起き上がったタニタ姫は男達に向かって、「ね〜、まだぁ?」 と言います。すると男達が一斉に叫びました。

 

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