【ペグ】
長年使ってきたヤマキ。どうもペグの動きが悪い。更に3弦ばかりがやたらめったら良く切れる。そろそろギアの摩耗も進んでいるのだろう。
弦が切れてしまうということは、オープンチューニング(GとDしか知らないけど)が大変やりづらい・・・ということなのだ。3弦以上の弦を弛めるオープンDでは、一旦弛めたらもう後戻りはできないという、せっぱつまった状態になるのだ。正直、これはつらい。ということで、散財覚悟でペグの交換に踏み切る事にした。

大須にある「Solo」へ出かけた。たまたま居合わせたお客さんもペグ購入のようだ。彼はOOO-28EC。少々格が違う。で、彼はウェーバリーを選択するのだ。あぁ、羨ましや、3万6千円。
OOO-28SQの僕は、「ねぇ、グローバーでもゴトーでもいいけど、一番安いやつってどれ?」となるのだ。

店主:「ネジ穴はどこについとる?」
僕:「えっ、穴の場所?そんなもん知らんがね」

まぁ、トーシローだからしかたがない。帰ってから調べて連絡することにした。ネジ穴の位置なんて、それほど違わないでしょう・・・などとたかをくくっていたのだが、調べてみて驚いた。お店で見たのは、真下と斜め内側にネジ穴のあるタイプ。ところが、クダンのシャーラー君は、内側横についている。さぁて困った。メールくらいではうまく説明できない。
いろいろとサイトを調べまわって、とりあえずグローバーペグの写真をダウンロードし、それに手書きで説明を加えた。これならわかるだろう・・・とメールに添付してSoloへ送った。
数日後、オーナーの佐野さんから、「そのタイプはシャーラーしか出しとらんゾ」との返信。しかたがない、それを注文するか・・・と再びSoloへ出かける。カタログを見せてもらうと、なんと$65もするではないか。運賃も入れると大変な代物になってしまう。で、交渉・・・。数日後、佐野さんはギターの買い出しに渡米するとのこと。しめた!これで運賃が助かる・・・と。まぁ、マーティン購入以来、完全な金欠病なので、これくらいは許してもらおう。
【ドック入り】
ぺグの修理を待つ間にも、次々と弦を切りまくっている。あ〜ぁ、情けない、その都度750円が消えていくのだ。もうオープンチューニングはやめだ!などと考えていた。しかしここまできたら、徹底的にヤマキを修理してやろう・・・などともツラツラ考えていたのだ。もうそろそろ30年も経つギターだけに、オーバーホールも必要なのだ。そこいらのギターであれば、修理の代金で安いヤツなら1本買えてしまうから、ほっておくが、何せハカランダのギターなのである。マーティンのハカランダなんて絶対に買えないもんね。

息子のサッカーの試合が日進市であるという。チャンスである。口論義(コオロギ)運動公園から、Tonewoodまでは20分ほどで行ける。ギターを詰め込んで出発だ。

サッカーの試合が終わってから、Tonewoodへ向かう。ホームページにも地図はなかったから、住所のみが頼りであるが、すぐに見つかった。住所には「丸豊ビル」とあるから、てっきりビルディングかと思った・・・。
「2F TONEWOOD」の案内を頼りに階段を登るが、ドアは鍵がかかっている。道路側の正面に回ると、ここがお店(工房)であった。足の踏み場を探しながら入ると「いらっしゃい!」と威勢のいい声。どこか元コント赤信号の「城後」氏に似た親分がいる。早速ヤマキを出して診断してもらう。

店主:「えー音しとるねぇ。これならマーティンはいらんね」
僕:「そんなもんかねぇ。マーティンのドレッドノート知らんからな」
店主:「おおっ、ハカランダじゃん。ヤマキは昔、結構いいもん作っとったからね。つぶれちゃったけど」
僕:「ほんでもね、弦を押さえた感じがどうしてもマーティンと違うのよ。それ直したいんだけど」

で、ネックの順ゾリ矯正とナットの交換が必要とのこと。お金はないが、女房に借金をしてでもやってしまおう。これで新品のドレッドノートを買わずに済むなら安いものである。ネックのソリは全てフレットの打ち直しで矯正するとのこと。フレットもダラダラに減っているため、換えたかったのでちょうど良い。

工期は約2ヶ月。出来上がりが楽しみであるが、お金が・・・。しかたがない、年内の小遣いはあきらめよう。

Tonewoodといえば「Crescent Moon」というギターが有名である。ジャンボとOOOボディのものがあったので、少し弾かせてもらった。弦が古いにもかかわらず、腹に響く音がする。OOOボディであるにしてもだ。そりゃぁそうだろう、値段を聞いたら70万円くらい。自然乾燥のハカランダなど・・・、素人衆が手を出してはいけません。
【正やんライブ】
少し前の話題。元かぐや姫メンバーの伊勢正三と元赤い鳥やハイファイセットのメンバーだった山本潤子のアコースティックライブへ行ってきた。場所は鶴舞にある名古屋市勤労会館。

どちらかといえば、少しミスマッチな二人である。伊勢正三はギターの名手だが、歌は少々難がある。対して山本潤子の歌のうまさは定評のあるところだが、果たしてギターの腕はどうなのか?相互補完でうまくゆくのかもしれないね。

それぞれの持ち物。正やんはT'sTのサンバースト。紅白歌合戦で使っていたやつだ。潤子さんはギブソンのLGっぽいモデルだが、よくわからない。少々小ぶりの同じサンバーストであった。
T'sTは、かの中本輝美さんのブランドだが、ピックアップを通して、迫力のある低音を聞かせていた。少々高音が出過ぎかな・・・と思えるところもあったが、こんなもんだろう。ストローク中心の潤子さん、以外といい味を出していた。

それぞれがソロで弾き語る曲も数曲づつあった。二人の新しいユニットでの曲はほんのわずか。かぐや姫・風・赤い鳥・ハイファイセットの曲をギターだけでつづっていく。
詳しい曲目については、元祖かぐや姫ホームページに詳しく載っており、変わっていないので割愛するが、アンコールでの「翼をください」は感動ものでしたね。まぁ、客層が客層だから、立ち上がって・・・ってことはないけれど、皆さんもそれなりに満足してたんじゃないかな。
【練習だよ】
いつも同じ曲ばかり弾いていては飽きるというもの。特に僕のようにレパートリーが少ない場合はなおさらである。いつものパターンはこうだ。まず「How to play ragtime guitar」の曲から右手の練習が始まる。「Back Dancer's Choice」や「Yas Yas Ragtime Blues」、「It wont be wrong」と続く。これが終わると、最近の曲に入る。まぁ、年もとって物覚えが悪いものだから、暗譜できるまでには若い頃の倍ほどの時間がかかる。で「雲の上の小さな島」とか「Hey hey」や「Anji」に走る。たまにはできもしない「The Entertainer」などもBパートまでやったりする。で、ラグタイムとかブルースばかりかというと、ミーハー的に「22才の別れ」や「なごり雪」もやるのだ。おまけに「出発の歌」とか、ディープパープルの「Stairway to heaven」の前奏なんかもやるのだ。はっきり言って節操は無い。そうそう、さだまさしやエリック・クラプトンなども忘れてはいけなかった。

これが終わり、その気になると新しい曲をやりだす。新しいとはいえ、曲自体は既に古い。今の練習課題は「目覚めの瞬間〜Pastime」という岡崎倫典さんの曲。Acoustic GuitarのおまけCDについている曲で、一番気に入った曲だったが、しょっぱなから9フレットはないだろう!ってことで後回しにしていたのだ。おまけにチューニングもかなり変則だ。プロレスなら場外乱闘みたいなもんである。

とりあえず2日間で最初のA〜Bパートまで終わった。「結構順調じゃん」と思っていたら。左手人差指の第1間接あたりが痛い。良く見てみると縫った跡があり、そこで弦を押さえるもんだから、紫色に変色してしまっている。こんな所に傷をした覚えはないのに、不思議である。とりあえず痛みが引くまでは「目覚めの瞬間」の練習はお休みだね。

オープンチューニングからレギュラーチューニングに戻すには、弦を巻き上げなければならない。当然ではあるが、これが怖い。知らん人が後ろから見ていたら「バンザイ」をしているとしかおもえないだろう。しかし、今回弦を替える時、ナットに鉛筆の粉を叩いておいたので、少しはましなのだろう。無事弦の巻き上げ式は終了した。めでたしメデタシ!(00/03/12)
【中川イサト ライブ】
名古屋市港区にあるJusco Bay Cityにある島村楽器で、中川イサトのライブがあった。\1,500で安い。おまけにWork Shop付きである。集まったのは多分40数人の観客。島村楽器のスタジオがライブの場所だ。

シーンズにキャップというトレードマークで現れた中川イサト氏。知らなければそこらのオッサンである。開演前に、時間があったのでJuscoをブラブラしてきたそうだ。これがキムタクあたりなら、既に黒山の人だかりなのだろうが、ギターを持たせなければタダのオッサン。とはいえ、餅屋は餅屋。ギターが手元にあれば、そこはプロである。以下に曲目を控えてきた。
第1部 第2部
きつねの嫁入り 1310 1977年 Sony Work Shop
Ragtime(題名不明)
Opus 1310 1310 1977年 Sony 琵琶湖周航の歌
Ragtime(題名不明) 君いつ帰る
Orange 1310 1977年 Sony Rainbow Chaser Rainbow Chaser 
1999年 Acoustic Music Records
ちょっとトロピカル Dream Catcher 
1997年 Acoustic Music Records
浜辺のうた
アリラン
上を向いて歩こう Standards 1996年 Naniwa

とまぁ、こんな具合であった。Work Shopでは、事前に配られたアンケートに記入さらた質問に、一つずつ丁寧に答えていたのが印象的であった。
指のメンテナンスについて質問してみた。左手は特に何もしていないそうだが、右手は、3本の先に付け爪をつけていた。それに対する質問の答えは、なんとピンポン球を細工したものだそうな。ここでその作り方を公開してしまおう。

中川イサト流「付爪の作り方」
1.ピンポン球を半分にカッターナイフで切断する。
ちなみに、イサト氏は硬式用(オレンジ色)を使用。

2.爪の形に、先の細いはさみで切断する。

3.爪に端(左右の肉に近い部分)は、円弧が急になっているので、その部分はラジオペンチで曲げてフィットさせている。

4.アロンアルファで爪に接着する。

5.爪には、非常に小さな穴があり、そこから水分を吐き出しているので、はがす時もさほどたいへんではない。

ということで、このページを見られたみなさん、是非お試しください。ついでにレポートなぞいただけると嬉しいですね。
で、トータルの感想なんだけれど、とりあえず生の迫力は凄い。持ち物はもちろんLakewood M54-1310だ。PAを通して低音が響いてくるが、しつこい訳ではない。高音も同じだ。WorkShopの時に、PAを切って音を出してもらったが、「こんなもんか」って音。これではPAサマサマということではないか。あまり中林貿易の宣伝にはならなかったようだ。あえてイサト氏もギターに関するウンチクは述べていない。しかし、自分の名前のついたモデルだから、たくさん売れれば嬉しいのでしょうね。
第1部はオーソドックスなフィンガースタイルを基本にした構成。Reguler TuningとD6Tuningを使っていた。
第2部の曲では、最近のタッピング奏法(Rainbow Chaser)を演奏。あざやかなもんですね。以前、小松原俊の演奏(曲名は忘れた)を見て以来のショックである。まぁ、そこまでしようとは思わないですけど、できたら面白いだろうとは思いますね。しかし、あまりボディをたたくと、表板を割ってしまうそうです。イサト氏は既に2台は壊しているとのこと。素人向きではないかもしれないですね。(00/03/19)

【ヤマキの修理】
ヤマキを修理に出したのは2月の中旬。2〜3ヶ月はかかるだろうと思っていたら、土曜日に直ったとの電話連絡が入った。早速、翌日に引き取りに行ってきた。

日進市にあるTonewood工房。店に入って取りに来た由を告げると、福田さんが「いい音になりましたよ、ねぇ先生」と嬉しいおことば。早速Crescentmoonと並べてあったヤマキを日比さんに弾いてもらい、じっくりその音に耳を傾ける。たしかに高音の伸びが増したようだ。いやいや、低音の響きもすごいぞ。福田さんが弾いてくれた預かり物のD-45と聞き比べると、「ちょっと待て」って感じがする。なんとも響かないD-45は、これだけで購入意欲はなくなるというもの。(修理に出されていた方、ごめんなさい) 確かにIndian RosewoodとJakarandaの違いはある。それにD-45はまだ新しかったので、そのせいもあるだろう。もちろん、持ち主の贔屓も忘れてはいけない。しかし、考えてもみてちょーだい。ヤマキは5万円で譲り受けたもの。D-45は百万円以上するのだ。いやぁ、木材の材質と経年変化っていうのは、すごいもんですね。これは新しい発見です。

さて、修理個所のフレット打ち直しは、きれいに仕上がっていた。ネック巾は片側で1mm程度広くなっている。指板とバインディングの間に、0.5mm程度の白い板を挟み、指板をほんの少し広げてある。遠くからみると判らないが、指板の端が2本の白い線で縁取られているように見える。言葉だけだとどうもうまく説明できないなぁ。そのうち画像をアップしますからね。

フレットはカマボコ型を少々高めにセットしてある。OOO-28の台形に比べて、随分高いという印象だったが、弾きにくさは全くない。それよりも、軽い押えでビビリもない奇麗な音が出る。こいつは楽だ。ペグも取り替えたし、ナットも新品だ。これでオープンチューニングなど怖くないぞ!と、ひたすらチューニングを変えているのである。

ハーモニクスも奇麗に合っている。2弦だけがほんのちょっと狂ってるかな。まぁ気にはならないでしょう。
またお金が貯まったら、今度は表板ネック付け根の割れを修理したいなぁ。いつになることやら。(00/03/21)
【増えた楽譜】
ギターインストの楽譜というものを殆ど持っていなかった。友人にコピーさせてもらった「How to play ragtime guitar」とAcoustic Guitarについていたものくらいであった。しかもオープンチューニングなどというものをやった事が無かったので、Acoustic Guitarのオマケ楽譜の中では「雲の上の小さな島」しかできなかったのだ。TAB譜の初めには、ちゃんとチューニングが書いてあるのだが、それを音叉だけで合わせる(考える)のは面倒だったのである。で、チューナーなる最新兵器を導入したのだ。これで手抜きではあるが楽になった。

いろんなアコギ関連のサイトへ行くと、皆さんの演奏を聞く事ができるが、載せるだけあってみなウマイ。それだけじゃなく、レパートリーの広さやその技術の高さに驚かされるのである。ホント。で、これじゃぁいけない・・・と思った訳である。

名古屋くんだりのレコード屋さんには、その手のCDは大変少ない。だから入手できないのだ。しかし、最近はインターネット通販があるからそれを利用しない手はない。そこでCDもあってその楽譜も出ているものを探した。楽譜については、KMP出版あたりがかなり出している。廃盤のCDもあるから、現行のなかから岡崎倫典の「Bayside Resort」と小松原俊の「SCENE」を購入した。さて、何から取り掛かろうか。これだけ一気に増えると、正直なところ困ってしまうのだ。どれもいい曲ばかりだ。やっぱりRegular Tuningからかな。D6も捨て難い。これは難題である。

んじゃぁってことで、適当に織り交ぜながら練習することにした。常に気分転換をしながらやる訳だ。ギターも2台あるから、RegularとD6くらいにしておいて、適当に気が向いた曲の気が向いたところからやりゃぁいいですね、と思うのだがなかなかそんなにうまくは行かない。時間がないのだ。やはり曲を決めて集中するのが良いようで。

増えてきたついでに、このところ気になっていた「蘇州夜曲」もやりたい。サントリーのCMのやつだ。しかしこの曲が入っている中川イサトの「SAYONARA」は既に廃盤になっているが、楽譜だけはまだ残っているようだ。えーいっ、ついでだ、買ってしまおう・・・とまた一冊楽譜が増えるのであった。こんなところにも、便利なインターネットの弊害が現れているのである。(00/03/25)
【かぐや姫コンサート】
待ちに待ったかぐや姫のコンサートに行ってきた。二十数年ぶりの再結成らしいが、これは僕にとっても二十数年ぶりに青春当時を思い出すことのできた貴重な3時間だった。場所は愛知芸術文化センター大ホール。見るのは紅白歌合戦以来だが、やはり生でみるのとテレビとでは違う。

18時開場〜18時半開演でなんと21時半まで、15分ほどの休憩をはさんで3時間もやってくれた。「赤ちょうちん」、「置き手紙」、う〜ん、熱いものが込み上げてきますね。ちょっと高かったけれど、行ってよかった。

そうそう、パンダさんの「・・・ではまた来週」も聞けたしね。そういえば、こうせつのギター、今回はD-45をメインで使っていたなぁ。ヤマハの桜は一曲だけ。正やんは、いつもと同じT'sTだったが、途中から何やら得体の知れないギターに変わった。あれはなんだろう。OOOのようだが、ボトムあたりがヤマハのようだ。しかしヘッドはあきらかにMartinのコピーと思える。それにバインディングはパールだ。ちょっとこもり気味だけど、T'sTより落ち着いた音がしていたなぁ。ひょっとしてSeagullだろうか・・・などとおかしなことで悩んでいる。ちゃんと歌を聴けよ、歌を!

さて、次回にかぐや姫に会えるのは一体いつになるのだろうか?更に10年後だとすると、彼らも僕もジジイになってるね。
さて、最後に今日の曲目を公開したおきます。
【第1部】 【第2部】
僕の胸でおやすみ
アビーロードの街
好きだった人〜海
黄色い船
赤ちょうちん
夏この頃
加茂の流れに
置手紙
おはよう おやすみ日曜日
雪の降る日に
あの人の手紙
22才の別れ
人生は流行ステップ
こもれ陽
けれど生きている
湘南 夏
目を閉じて
ひとりきり
ペテン師
マキシーのために
神田川

★アンコール
なごり雪
うちのお父さん
おもかげ色の空

このページの更新日 2000/05/24

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