睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)
 硬い枠組みをもたない咽喉(のど)は睡眠中上気道筋が弛緩することにより重力の影響で狭小化します。狭小化した気道を呼気吸気が通過すると鼾(いびき)が発生します。肥満や鼻、咽喉の疾患などで上気道の狭小化が進むと終には睡眠中の呼吸停止を招きます。これに反応して脳は睡眠を中断して上気道筋を緊張させ気道を確保しようとします。このような睡眠中の呼吸停止を一晩に30回以上繰り返すときSASと診断されます。すなわちSASとは良質の睡眠が確保されない疾患のひとつです。SASには、激しい鼾、日中の集中力低下と傾眠傾向を伴い、肥満、高血圧、不整脈、糖尿病(耐糖能異常) 虚血性心疾患を高率に合併します。またSAS患者の交通事故発生率はSASのない群の約3倍から4倍高く米国ではおおきな社会問題となっています。
 SASについては耳鼻咽喉科、呼吸器内科、歯科口腔外科、精神科担当医に直接ご相談ください。