Dreams come true

寝不足だ。嬉しさのあまり眠れなかった。やはりFerrariが我が家にやってくるなんて事は特別な事なのだろう。まだ約束の時間までは随分あるのに体中のFerrariウィルスが暴れ出している。早く欲しい328ワクチン。
昨夜はクリスマス・イブだった。子供達の枕元には思い思いの贈り物が置いてある。パパママサンタも楽ではない。僕には328が来る。なんて幸せなプレゼントなのだろう。あらためて妻に感謝したい。
約束の場所に向けて友人と向かう。隣に座っている友人もやはりFerrari乗りだ。長年の友である。今こうして昔の約束めいた物が現実になろうとしている。珍しいケースかもしれない。約束の時間が来た。同時に328も現れた。さっそく近くの銀行のカウンターにて代金の引き渡しを澄ませ必要書類とキャバリーノ・ランパンテのキーを預かった。若僧が二人でなにやら怪しく見えたのか、支店長とやらがやってきて、"何にお使いになるのですか" と聞くので、"借金です。これで枕を高くして眠れます。ああ良かった良かった" と返しておいた。隣のカウンター嬢が結構好みだったのでドライブに誘いたかった。が、変態扱いされると嫌だったので止めておいた。
さあ、自走で帰宅となる。友人と2台で走り出す。初めてのFerrariドライブだ。後ろから友人が電話してくる。こんな時は止めて欲しい。初めてなのだから。後日談であるが、あんな緊張したドライブは見た事ないと教えられた。しかし、男同士の約束が果たせて何となく幸せな気分だった。

"いつかはFerrariに乗ろう"というお互いの口癖だった。

Dreams come true  完

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