呑兵衛の間

05.6.15 美味いビール
ついに万博に行ってきました。
しかし、環境、環境、環境と言って環境ビデオ見せるパビリオンばっかりで、ちょっとうんざりです。
本当に「自然と環境」について考えるのなら万博なんてするべきではなく・・・
でも、ヨーロッパ館のあるコモン3とコモン4はいいですよ!オランダ館とかの演出は中々こっていて、楽しいですが、ホントに良いのは各館のショップでお酒を出している所!チェコ、ベルギー、ウクライナ、ルーマニア、ドイツと、みんなビールが呑め、しかも樽生!!日本のビアレストランでも海外の樽生が呑めるところは僅かで、しかも少品種だからココは天国。
でも問題があって、税金やら入関税とか送料で結構高くなってる。
今ヨーロッパにいる友達に聞きいたら「パブで呑んでも、500mlグラスで1杯75円かな」と言っていたので、とんでもない価格です。
でも現地に行ったと思えば安いもの(?)。チェコ館はワインやポルト酒も呑めますし、ヨーロッパ館周辺で隠れたイベントもやってますので楽しめますよ。

04.05.26 知られざる酒蔵
九州と言うと、尾張の人間はもっぱら焼酎を思い浮かべます。九州は北の麦焼酎、南の芋焼酎は確かに有名です。何と言っても水が大変美しく美味しい。最近の「美味い水」ブームでもその多くが九州産です。驚くほど多くの美水がドンドン湧き出ています。
こんな美しい水で日本酒を作ったら、さぞかし美味しいんだろうなぁと思っていましたら、ちゃんとありました。本州では味わうことの出来ない質の日本酒が!
九州の日本酒は正に水の旨味を凝縮した味。彼らは、まさしく古式伝来の技法を守りつつ、呑んだ人が「旨い!」と言うためだけに、精を込めて酒造りをしていました。

04.05.25 トンネルの駅
宮崎県高千穂町にはユニークな焼酎蔵があります。
トロッコ列車で有名な高千穂鉄道は、本来熊本まで線路が伸びる筈でしたが、予算的に難しいものとなり、高千穂駅で線路工事は終わってしまい、高千穂にある葛原トンネルは無用の長物になってしまいました。
そして、このトンネルを生かそうと始めたのが古酒の蔵。製造は高千穂内の神楽酒造で作っていますが、長期保存はこのトンネルで行って、隣接の高千穂観光物産館「トンネルの駅」で販売しています。ここではおよそ5,000本の焼酎樽が眠っています。
「高千穂は夜神楽と水ならば全国に誇れます!」と高千穂神社の方が言っていましたが、まさにその通り。高千穂は美しい水で、最高の焼酎を生み出します。
お薦めは6年モノ、10年モノの古酒です。

02.08.21 知多の蟹
知多で海の蟹といったら、ワタリガニ。ガザミともいいます。食卓に上がるときは茹で上がって真っ赤ですが、生きている時は緑、紫、青のとても綺麗な色をしています。初夏が旬ですね。今の時期になると子を放したものや、脱皮したものもいるので、どうかなと思いましたが、晩夏とは思えないほど美味しい蟹でした。
因みにアメリカの同種のブルークラブと言われる蟹は、脱皮したてのものをフライにしパンにはさんで食べます。御国変わればと言ったとこでしょうが、やはり蟹は焼蟹か茹でたものを、日本酒でキュッといきたいものです。また、外した甲の中に酒を注いで甲羅酒にしても、中々美味ですよ。

02.08.15 地豆
お盆のちょっと前に出始める知多のおつまみと言えばこれ!そう、落下生。特別変わりの無いものの様に思うかもしれませんが、実はコレ、生で売ってます。枝豆のように塩茹でにして食べるのです。この辺りの家では、何処の家に行ってもザル1杯茹でてあり、幼い時はおやつ代わりにみんなムシャムシャ食べたものです。僕は他の地方の人と、落下生について話す機会があるまで、この食べ方がちょっと変わってるなんて全く思っていませんでした。掘って2,3日のうちには調理しないといけないので、産地じゃないと難しいのでしょう。朝掘りの落下生をさっと塩茹でにして食べるなんて、かなり贅沢なのかも知れません。愛知は安城産の落下生が有名ですね。
知多のスーパーでは台湾産の『冷凍茹で落下生』なるものもまで売られています。

02.07.31 注器
酒器っていうと皆さんは何を使ってますか?徳利とぐい呑みですか?最近は片口などの器を転用して、日本酒の酒器にしたりするものを、居酒屋でも良く見かけるようになりました。でもこんな転用も面白いですよ。
左のこの器、少し前までは「キビショ」と言われてた器。聞きなれないかもしれませんが「急須」と書けば分かりますね。中国から伝来し、本来薬などを煎じる為に火にかけて使われてた器ですが、幕末の文人趣味の流行により日本に広まりました。一般に現在日本茶を頂くというとこれくらいのサイズの急須を使っている人が多いのではないでしょうか?本来お茶の種類も変われば、湯の温度も変わるように、器の大きさや種類も替えて煎れて頂きたいものです。しかしながら僕はこの大きさの急須は、主に酒器替わりに使っています(日本茶や中国茶はもう1周り小さいものを使っています)。
写真の急須の中身は泡盛です。グラスに氷を入れちびりちびりと呑む為に、泡盛を急須に分けて入れて使っています。写真は、(故)渡辺立広作「刻線文急須」。

02.06.28 朝市にて
26日に朝市(一六)に行ったのですが、なかなか立派なトウモロコシを見つけました。「味来」と名前が付いていました。そのとき店主のおばちゃんが新鮮なトウモロコシの調理方法をこう話してくれました。「これは3分以上茹でたり蒸ちゃあ、あかんでな。生でも食べれるやつだで。皮は付けたまんま、さっと茹でるだでよ。」3分でいいの?!と思いながら実践。シャクシャクした歯ごたえがよく、甘味がじわっと来て、僕は初めての食感でした。一六は農家や業者の方が直販していることもあってリーズナブルでもありますが、朝もぎりの新鮮で熟した野菜や果物もならんでいます。そしてまた生産者の方達とコミュニケーションがとれる場でもあります。

02.06.17 銚釐
銚釐(チロリ)や燗鍋(カンナベ)ってご存知ですか?徳利のように、日本酒をお燗するのに使う道具です。注ぎ口と蓋がついていて、急須が長くなったような形や、平たく銚子のような形になったものなどをよく目にします。
最近では一輪挿し(花入)への転用としての人気もあるようですが、僕は紹興酒のお燗に重宝しています。紹興酒の古酒は冷やで頂くのが美味しい呑み方ですが、通常のものは少し温めてからいただくと、なかなか美味しいです。また銚釐の形が中国酒の雰囲気とも良く合うような気がします。
写真は初代山田常山作「朱泥銚釐」。

02.05.27 メジロ
先日、唐津の友達にメジロの一夜干しを頼まれ、朝市(常滑では1と6の付く日に行うので一六と呼んでいます)に出かけました。年の暮れに脂の乗ったメジロが出てくる為、年末に食す事が多いのですが、この時期のメジロもなかなか良いのが出てきます。因みにメジロとは鳥のことではありません。知多半島では、「穴子」の事を「メジロ」と言うのです。醤油に漬け一夜干ししたメジロを、軽く火に炙っていただきます。ホンメジロとダルマメジロがあり、ホンメジロは側線がはっきりとミシン目のようにあり脂がのって柔らかく、ダルマメジロは歯ごたえがよく癖のある美味さです。アオヤギ(馬鹿貝)、河豚、そしてメジロは知多の三大干物と言えます。

02.05.23 新潟のお酒
新潟の美味しいお酒と言うと、〆張り鶴、八海山、越の華、越の寒梅、魚沼、菊水くらいしか知らず、新潟の人に、「新潟の人が美味しい日本酒っていうのはどんなの?」って質問してみたところ、「清泉」って名前が出てきました。さっそく新潟の酒屋さんに送ってもらい、呑んでみたところホントに美味しかった。かなり辛口で後を引かず、肴をしっかり引き立ててくれるうまい酒です。この味でこの値段は信じられないですね。この清泉を造っている久須美酒造は、コミックやドラマで知られる「夏子の酒」の話の元になっている酒蔵です。幻の酒米、亀の尾を復活させ、それで仕込んだ大吟醸「亀の尾」は呑兵衛なら1度は口にしてみたい酒です。新潟県は100件以上もの蔵元がありますので、尾張で知られざるお酒がいっぱいありそうです。

02.03.23 とっくり?
たまに言われるのですが、「今時、徳利なんて使う?お燗とかも最近はあんまりしないし・・・」と。しかしながら、お酒は燗をしなくても是非徳利に移してあげて欲しいものです。
まず、何と言ってもお酒の味が一味違います。非常にまろやかになります。「備前の徳利お酒がうまい」なんて言葉がありますが、もちろん備前で無くとも、焼き〆の徳利や多孔質の釉薬のものでも同様の効果があります。ワインのデキャンタと同じように、多少の酸化作用がお酒をまろやかにしているのではないでしょうか。お酒を召し上がる30分〜1時間くらい前には徳利に移してあげると効果がはっきりわかります。「冷やで美味しく頂きたい」なんてときは召し上がる2時間位前に徳利に移し、そのまま冷蔵庫へ。美味しく冷たい、温まり難い冷酒徳利になります。
また、徳利でお酒を頂きたい一番の理由は、やはり風情を感じること。ゆっくり一人で酒器と会話しながらお酒を楽しむのもなかなか乙なものです。

02.03.08 元気な酵母
また常滑のお酒の話なんですが。。
「蔵人」に続き、同蔵の「暴れ酵母」なるお酒。濁り酒なのですが、もろみが沈むまでまって上澄みだけ呑むっ。これ、正に絞りたて。酵母はまだ生きてるお酒なだけに、発泡感もかなりいいです。ただ、ちょっと味が濃く、アルコール度も高いので、僕はあまり多くは呑めません。ちょっと贅沢な呑み方ですね。しかしながら開栓時には要注意です。

02.03.06 蔵開き
少し前に蔵開きがあったのですが、そこで頂いた絞りたてのお酒が最高でした。毎年これを楽しみにしてるんですよね。で、この蔵「蔵人しか飲めぬ酒」というのがありまして、帰り際に買ってきたのですが、いつもと違う味!!なんと、絞りたてのと全く同じ味なんです!今季の「蔵人」はとくにおすすめです。
「蔵人しか飲めぬ酒」は日本で最初に搾りたての生原酒として発売したお酒です。
(澤田酒造)