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近年、地球は人間活動の影響でだんだん暖かくなってきています。このままでは、これから
の100年間の間に平均気温が約2度上昇してしまうというデータがある。この、温暖化現象につ いて、科学者や温暖化研究員や、気象庁気象研究部などは、この問題は人類の未来に大きく 影響するであろうと予測している。南極の氷が溶けたり、海面が上昇する事によって海水が膨 張、海抜の低い地域は海に沈んでしまうなどの被害が想定されている。青い珊瑚礁の島や、 海沿いの都市が危機にさらされています。そして、気候の変化による水害や干ばつ、農作物 への影響や健康への被害など人々の生活に大きな影響をもたらすとされている。
地球には、太陽から日射エネルギーが降り注ぎ、熱に変わり地上に反射します。同時に、地
球から宇宙へも熱が反射され、このバランスが地球の温度を決めています。二酸化炭素など のいくつかのガス(温室効果ガス)には、熱が大気中から宇宙に逃げるのを妨げる働きがあり ます。例えば、人類がこの現代社会で大量消費している石油や石炭を燃す事により、大量の 二酸化炭素が増え、今までよりも地球から熱が逃げにくくなって、この結果、地球の温度が上 昇する仕組みになっている。
現代生活(人間社会生活)を支える為には、これからも石油などが必要です。しかし、このま
ま放っておくと地球はどんどん温暖化してしまいます。温暖化防止策を世界を視野に検討して いるが、すでにエネルギーを大量消費している国と、これから経済開発をして二酸化炭素が増 える国、石油や石炭の産出国、温暖化の影響で国土が」海に沈んでしまうかもしれない島国な ど、利害が絡まってルール作り(排出規制など)が困難になっているのが現状です。
しかし、1997年12月の地球温暖化防止京都会議で世界は21世紀の第1ステップの対策に合
意した。世界の二酸化炭素排出の約5%を占める日本。わたしたちも毎日の生活を見直して、 地球環境を考えたライフスタイルをつくっていかないとならないと実感した会議であった。
地球温暖化をもう少し詳しく見ていくと、地球の温度は、太陽から流れ込む日射エネルギーと
地球自体が宇宙に向けて出す熱放射とのバランスによって定まる。太陽から流入する日射は 大気を素通りして地表面で吸収される。日射を吸収して加熱された地表面からは赤外線が放 出されるが、大気中には赤外線放射を吸収する「温室効果ガス」と呼ばれるガスがあり、地表 面からの熱を吸収してしまう。吸収された熱の一部は下向きに放射されるため、地表はより高 い温度となる。この効果を「温室効果」という。
地球温暖化とは、人間活動の拡大に伴う温室効果ガス排出量の増大により温室効果ガスの
大気中の濃度が高まり、「温室効果」が強められ、地表面の温度が気候の自然な変動に加え て上昇する事である。その結果、海水の膨張や極氷の融解に伴う海面上昇や気候のメカニズ ムの変化に伴う異常気象の頻発等が生じるおそれがあるとされており、人類にとって非常に大 きな影響を及ぼす問題である。
温室効果ガスにはさまざまなものがあり、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、対流圏オゾン、
クロロフルオロカーボンの5つの物質が代表的である。さらには大気中の水蒸気も大きな温室 効果を持つ事が知られている。
現在得られている知見によると、大気中の二酸化炭素濃度は、産業革命以前の段階では
280ppm程度であったが、その後徐々に上昇し、1994年には358ppm程度までね達している。ま た、他の温室効果ガスの大気中濃度もおおむねに二酸化炭素より大きく増加しており、このま ま温室効果ガスの放出が続けば各種の温室効果ガスの二酸化炭素換算濃度の総和は、今 世紀中頃には産業革命以前の2倍に達するとみられている。
2000年以降新たな対策を講じることなく温室効果ガスの濃度が現在のペースで増加した場
合、地球全体の平均気温は、100年後には現在より約2度上昇し、その後も上がり続けると予 測されている。今世紀中の地球全体の平均気温の上昇率は10年間で約0.2度となるが、これ は過去9000年間には見られなかった急速な上昇であり、文明社会はこれまで全く経験した事 の無かった急激な気温の上昇に直面する事になる。さらに、気温上昇の程度は緯度によって も異なり、特に、北半球の高緯度地域の温度上昇が激しいとされている。
このような急激な気温上昇は様々な面で人間生活に影響を及ぼす。まず、気温上昇による
海面上昇の問題である。気温上昇による海面の膨張、また、氷河の融解が原因となり、海面 水位が上昇するおそれがある。新たな対策が講じられなければ、海面水位は2100年までに約 50cm(最大95c)の上昇が予測されている。これは地球全体の平均であり、地域や季節によっ ては更に大きな変化が考えられるとされている。
気温上昇は生態系や農業にも大きな影響をもたらすとされている。仮に気温が2度上昇した
とすると、同一の植物が分布可能な気候帯が緯度方向(南北)で約300キロメートル、垂直方 向(高度)で300メートル変化するといわれている。これに対して種子植物について過去の植生 の移動速度は年間数10メートルから1キロメートル程度であり、温抑暖化による気候変化に植 生の移動がついていけず枯れたり、育成できなくなるおそれがある。
また、農業については小麦やトウモロコシの重要な生産地である中国やインドなどで大幅な
減収が予想される。また、現在でも深刻な問題の1つに数えられる水質源は、温暖化により乾 燥地ではさらに干ばつが進み、雨の多い地域では洪水が増加するなどにより、水不足や水害 が世界的に多発するおそれがあり、さらに、人の健康への被害・影響についてはマラリアの流 行可能地域が10〜30%拡大する事が予想されている。
以上のように、地球温暖化は人間社会や経済活動に大きな影響を与え、さらにこのような影
響の多くは元に戻す事ができないものである。また、急速な温暖化に適応するには莫大な費 用がかかることも予想される事からも、適応が可能な程度に温暖化の進行を抑える必要があ る。
この地球温暖化によってもっとも人的被害をもたらすものに海面上昇があげれれる。まず、
海面上昇とは、温暖化などが原因で、海水の膨張や、氷河が溶けたりする事で、海面水位が 上昇する現象である。そのおもな直接的影響は4つある。
1つめは、南極&北極などの氷が溶けることがあげられる。現在、南極の氷の厚さが昔と比
べると薄くなっているという。南極に住むイヌイットの人々は氷が溶けて、動物たちがいなくなっ てしまったら生活できなくなる。もし、南極の氷がすべて溶けたとすると海面は70mも上昇す る。また、アラスカのベーリング氷河では気温上昇によってその先端が解けて湖になってしま いました。グリーンランド西部の氷河がこの40年間で、著しく減少しているというデータもありま す。氷河が溶けるとそこにすむ野生動物にも影響を与える。
2つめは、海抜の低いところにある小さな島々やデルタ地帯などが沈みます。主な島々にツ
バル諸島、フィジー諸島、マーシャル諸島、モルディブ諸島などが温暖化による海面上昇で沈 んでしまう可能性がある島々です。
3つめに、洪水が頻発し、高潮や津波の被害が深刻になることが予測されている。最近の欧
米やヨーロッパでの大雨による洪水などはやはりこの温暖化が影響していると考えられる。
4つめに、沿岸域での田畑や井戸が塩水化することがあげられる。平均海面水位は過去100
年で10〜25cm上昇した。このまま進むと100年後、海水面は平均で50センチ、最大で1mも上 昇するといわれている。仮に水位が1m上昇すると、太平洋のマーシャル諸島の一部では 80%が、バングラディッシュでは国土の18%が海に沈むとされている。
地球温暖化による海面上昇が、日本の私たちの生活にも大きく影響する事が予想される。
例えば、海面が1m上昇した場合、東京の下町にあたる低地地域は海水面より低くなり、日本 全国では満潮水位以下の地域は現在の約2.7倍になり、その中に集積されている資産は109 兆円となる試算がされている。
また海面上昇によって、台風や地震のときに浸水などの危険性が増してきている。さらに積
雪の減少になどにより4〜6月に水害や枯渇などの発生する危険性が増加する。さらに米の 味の低下、高温障害による農業への影響、西日本がマラリアの流行可能地域となるおそれが あることや、暑さによる人の健康への影響など気温上昇や海面上昇による人間社会への様々 な影響が予測されている。
このように急激な地球の温暖化は我々の生活に大きく影響し、かつ回復が非常に困難と予想
される事から、社会的、生態学的な適応が可能な程度に温暖化の進行を抑える対策を、各国 が協力して早急に講じていく必要がある。
地球温暖化問題の背景には、大量生産、大量消費、大量廃棄の20世紀型経済システムがあ
り、その解決のためには、21世紀以降を展望した長期的視点、地球的な視野の下に、今私た ち一人ひとりがエネルギーや資源を大量に消費する生活を見直して、地球にやさしいライフス タイルを築き上げていく事が不可欠である。
参考文献
http://contest.thinkquest.gr.jp/tpj2001/40419/yes/kaimen/ http://www.mri-jma.go.jp/Dep/cl
/cl4/GW/GW-j.html http://eco.goo.ne.jp/coffee/keyword/files/theme/ch03/t3_door.htm http://www.asahi.com.international/aan/hatsu/hatsu020824c.html
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