果林園に次ぐ、第2店舗「桜園」を1993年3月に開店させました、
思い上がった計画と、痛かった挫折を公開します。
用地は以前、「果林園」を作る時、さがしてアタックした土地でした、その時はけんもほろろに
断られましたが、3年ほど前、反対に向こうから「どうですか?」と来た、こうなればこちらは強気
できるだけの条件を出して、最高の条件で受けることができました。
位置は幹線道路沿いで、畑の真ん中ではありますが、住宅団地の隣、脇道に入る角地で車も
入れやすい条件にありました
敷地は30mX30m、950u、 道路面より1.5mほど低かったので嵩上げした、これも条件のうちの一つ 右の車は井戸掘りの為のもの、 植物に一番必要な水の確保を真っ先にしました |
建設期間は1年間として93年3月に開店させる予定。
施工は自分でできることはなるべくやり、手作り風の店を目指す。
区割りは商品陳列だけでなく、庭作りのヒントとなるように「見せるスペース」を多く取る。
この温室では植物の他に農薬、プラ鉢などの資材 勘定のためのレジ、従業員の控え室、倉庫も含めます 建設は関東の温室メーカーに依頼して作りました。 大きさは10mX18m、約60坪、側面はすべて ガラスサッシ、屋根と妻面はアクリルの波板です。 内部の床面は2/3は砂利を敷き、1/3は枕木を 敷きました。 |
使用資材
温室一式 これは自分では作ることはならず関東のあるメーカーに作ってもらいました
自動換気装置で温室内の設定温度を越すと天窓が開ようになってます
このおかげで休みの日中でも出かけることができるようになりました。
白い砂利 通常、袋入りで販売している矢作砂を工場から直接、10tダンプで一車
枕木 付近で偶々、私鉄の線路の枕木の交換作業があり300本ほど入れました
ガーデニングブーム以前の話なので運賃くらいで済みました
駐車場との境の土留めです、レンガを白のモルタルで 積み上げました、これは自分で作りました、目地の幅は バラバラ、レンガもモルタルに汚れたり誰が見てもプロの 仕事ではないとわかります。 要領がわからないので時間がかかりました。 |
使用資材
レンガ 近くの製陶所からクズのレンガを拾って軽トラックでせっせと運びました、これも
ガーデニングブームの前だったのでタダ、お礼に缶コーヒー1箱置いてきました。
色は茶からクリームまでバラバラ、歪んでいたり、餅のように膨らんでいたり、
様々で面白いものができました
雑誌に載っていたイギリスの花で飾られたトレリスを 夢見て、温室の北側と西側をトレリスを立てました。 西側は約22m、北側は14m、真っ直ぐに見えますが 上から見るとグニャグニャです、全体を白のペンキで塗り、 これは家族全員で真っ白になりながら塗りました。 |
使用資材
枕木 枕木はとにかく重たくて穴を掘って立てるのは、まだしもいいのですが、柱を立てて上に
載せるのは死にもの狂いでした、頭の上に何回でも落ちてきました、大きな怪我が
無かったのが不思議なくらいでした
格子 材木屋で杉の板を買ってきて格子に組んで打ちつけました
駐車場と屋外の通路は砕石を敷くことにして、それ以外の 所は山砂を20cm程の厚さに入れることにしました、大型 ダンプ5杯の山砂を一輪車とスコップだけで均しました。 鉢花や観葉を置く台は「枕木」と写真左に写っている電線の 「リール」を使うことにしました。 |
使用資材
山砂 ちょうど家の山の隣で山砂の採取作業をして「山砂、わけていただけませんか?」と
尋ねたら「ご迷惑おかけしていますから、お持ちします」ということで、殆どタダで
ダンプに5杯貰えました。
花台 電線が巻いてあったリールは電話工事の会社から、これもタダで貰うことができました。
レジを置く机3脚と小袋の肥料、用土を置く商品棚2脚を 作っている作業台です、店の雰囲気、使いやすさを考えて 殆どを作ることにしました。電動工具は商品でしたが自分の 道具になってしまいました。 写真の後ろに白く見えるのはプラ鉢など嵩張るものを載せる 棚ですが、同時に商品をストックさせるスペースを温室内に作る役目もあります。 |
使用資材
各種材木 レジ台と商品台を作るために材木屋さんで購入
パレット プラ鉢を載せる棚は実は瓦工場で使われている鉄製のパレットで
高さは1.2m、白くペンキを塗り、2段かさねました。
トイレも全部、自分で作りました、さすがに水洗便所ではありませんが、便槽を建材屋で買ってきて背丈ほどの穴を掘り、埋め込み 建物の基礎はブロックで作り、柱も本格的にホゾやホゾ穴を作って、本格的に作りました、お陰で柱を刻むだけで一週間近くもかかってしまいました、壁には断熱材を入れ、便器を据え付け 床にはタイルも張りました。一番の失敗はドアがしっかりと 閉まらない事です、寸法ばかり気にして歪みまで気がつかず 今でも風が吹けば開いてしまいます。 |
使用資材
便槽、便器、ブロック、砕石、柱、ベニヤ、断熱材、スレートの屋根材、タイル
アルミ製小窓、アルミ製ドア、他
1番上の写真が井戸掘りの作業車です、ここは元々水には困らないところですが、
水量を保つため36m掘りました、水はどんどん湧き出てきて自噴しています。
ポンプを設置するのは業者に任せましたが、敷地内に配管するのは簡単で自分で
することができました。
自噴する井戸水を利用して壁泉と池を作りました 丸い壁、三角形の池、花壇の縁取りとレンガを 積みました、井戸から水をひっぱて来て丸い壁の 真ん中から池に常に水が滴り落ちているという設定に しました。 |
使用資材
レンガ 上記の土留めに使ったレンガでタダ、お金が要ったのはモルタル代くらい。
取り引きのある植木屋さんの一存で 「ここに俺が庭を造ってやる」 と何の相談もなく作っていった見本庭園 私がお客さんを紹介するのが目的なのですが 価格なども未だに聞いてない、よく分からない 庭です、でも、立派なので皆、喜んでいます。 |
造園やさんの見本庭園という事でお金は全然、かかっていません。
建物の開口部をなるべく広く取りたいため、古電柱で 作るとは決めて、自分で作りたかったのですが、まず電柱が自分では持ちあがりません、そこで諦めて、大工さんに頼むことにしました。 |
私用資材
古電柱 電気用の電柱では大きすぎてだめで電話、あるいは有線の電柱という
事で探して手に入れるだけで半年以上かかってしまいました。